スタイルとしては、郷内心瞳さんがこれまでに出版されてきた
「逆さ稲荷」「怪談始末」とほぼ同じで不可解な話、怖い話の短編集。
今回は文庫本サイズではなく、大きいサイズの本になったというところ。
装丁も凝っていて、しっかりした紙質で読みやすいです。
拝み屋である著者が体験した話、仕事の依頼者から聞いた話、
依頼者そのものの怪異など、短いエピソードですが濃密な話、
あまり他では聞いたことのない、比類なき妙な話が沢山詰まっています。
短いながらも不可解な現象の話、まったく解明できておらず、
結局なんだったのかわからない、終わった気がしない、そんな不気味な話も多く、
リアルだからこそのオチの無さというか・・スッキリしない話ほど怖いです。
性暴力や人間の欲望が成せるおぞましい話もあり、これは胸が悪くなるものも。
あえて著者名は伏せますが、あまりに出来過ぎた話や途方もない話、
大袈裟な描写を書き散らし、読者を短絡的な手口で怖がらせようという
そんな浅はかな意図が透けて見える本も、残念ながら世の中には多く。
怖いどころか興醒め。完全に白けてしまいます。
特に角川ホラーシリーズの某作家。
しかし、こちらは淡々と普通の日常話のような語り口。
でありつつも怖く、忘れられず頭にいつまでも残ってしまいそうな話。
文章力の高さから、映画やテレビのシーンを観ているかのように
たやすくその情景が頭に浮かんでしまうので余計に怖く。
じっとりとした恐ろしさが全体的にあり、怖く不気味で読み応えがあります。
これぞ郷内心瞳さんならではの本領発揮の一冊であり、王道をいく感じですね。
わざとらしい怪談本、つくりばなしに辟易している人ほど
ハマってしまう一冊かもしれません。
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拝み屋異聞 うつろい百物語 (イカロスのこわい本) 単行本(ソフトカバー) – 2017/6/26
郷内 心瞳
(著)
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購入オプションとあわせ買い
冷え冷えと輝く夜桜の太い枝の上に腰かける得体の知れない女。
身をくねらせながら神棚のお宮から迫りだす、白いうなぎのような何か。
何度捨てても手元に現れる見知らぬ女の写真。夏祭りのさなか、笑顔で声をかけ
てくる死んだはずの同級生。
今でも人を化かし続ける野山の狐と狸。真冬の深夜、自販機の放つ煌々とした光
の前に佇む真っ赤な女たち……。
『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞の郷内心瞳による初の単行本!
宮城の郷里で拝み屋を営む著者が、日々の暮らしの中で出会った人々から集めた
怪談や不思議な話、
自身に降りかかった怪異を百物語としてまとめあげた渾身の一作。
うつろう四季の怪異と拝み屋の日常が垣間見える、新感覚の百物語です。
- 本の長さ317ページ
- 言語日本語
- 出版社イカロス出版
- 発売日2017/6/26
- 寸法18.8 x 12.7 x 1.8 cm
- ISBN-104802203667
- ISBN-13978-4802203661
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登録情報
- 出版社 : イカロス出版 (2017/6/26)
- 発売日 : 2017/6/26
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 317ページ
- ISBN-10 : 4802203667
- ISBN-13 : 978-4802203661
- 寸法 : 18.8 x 12.7 x 1.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 229,006位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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宮城県出身、在住の作家。著書に拝み屋シリーズとして『拝み屋怪談 花嫁の家』(角川ホラー文庫刊)、『拝み屋備忘録 怪談死人帰り』(竹書房怪談文庫刊)、『拝み屋奇譚 災い百物語』(アプレミディ刊)など。共著に『超怖い物件』(講談社文庫刊)がある。「拝み屋怪談」シリーズはドラマ化された。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「えっイカロス?」
私の知るイカロスとはあまりにも違い過ぎる分野の本にびっくり。
単行本は高いので本来中古専門ですが、それでは作者に一錢も入らないので、カンパのつもりで新品を買いました。
にしても「イカロスで大丈夫かなあ」と思いつつのオーダーでした。
というのも郷内氏の近著、角川ホラーからの2冊がいまいちだったので、さすがの郷内氏もネタ切れかな、と。
ところが良い方に裏切られました。
「作品として洗練された『怪談始末』」という感じの出来で、『花嫁』のような完璧さはありませんが十分楽しめる内容。
つまり前作の完成度の低さは郷内氏ご本人ではなく出版社もしくは編集者の差だったということ?
結論として「角川」のような大手レーベルよりも、中堅の「イカロス」の方が丁寧な仕事をするということでしょうか。
装丁もなかなか凝った作りで値段なりの満足度はあったのですが、いまどき紙の本だけというのはどうでしょう?
もちろん「本」で読みたいという方の気持ちも良くわかりますが、選択肢としてkindleがあったらうれしかったです。
残り10話のために本1冊持ち歩くのは今どき重いなあ。
私の知るイカロスとはあまりにも違い過ぎる分野の本にびっくり。
単行本は高いので本来中古専門ですが、それでは作者に一錢も入らないので、カンパのつもりで新品を買いました。
にしても「イカロスで大丈夫かなあ」と思いつつのオーダーでした。
というのも郷内氏の近著、角川ホラーからの2冊がいまいちだったので、さすがの郷内氏もネタ切れかな、と。
ところが良い方に裏切られました。
「作品として洗練された『怪談始末』」という感じの出来で、『花嫁』のような完璧さはありませんが十分楽しめる内容。
つまり前作の完成度の低さは郷内氏ご本人ではなく出版社もしくは編集者の差だったということ?
結論として「角川」のような大手レーベルよりも、中堅の「イカロス」の方が丁寧な仕事をするということでしょうか。
装丁もなかなか凝った作りで値段なりの満足度はあったのですが、いまどき紙の本だけというのはどうでしょう?
もちろん「本」で読みたいという方の気持ちも良くわかりますが、選択肢としてkindleがあったらうれしかったです。
残り10話のために本1冊持ち歩くのは今どき重いなあ。
2017年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
kindle版がまだ出てないので、紙の本を。
郷内氏のお客さんや知人からのお話と、ご自身のお話が、
四季の移ろいの順におさめられた感じです。
やはり、ご自身が拝み屋として受けた話は、立体的というか、
目に浮かぶような怖さがあります。
最終的にはご自身がやはり関わる事になる、ある怪異、
この後の経緯が楽しみ。
郷内氏のお客さんや知人からのお話と、ご自身のお話が、
四季の移ろいの順におさめられた感じです。
やはり、ご自身が拝み屋として受けた話は、立体的というか、
目に浮かぶような怖さがあります。
最終的にはご自身がやはり関わる事になる、ある怪異、
この後の経緯が楽しみ。
2018年12月5日に日本でレビュー済み
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グイグイと引き込まれる短編集です。
全体に秀逸なカラクリも仕込まれていて、いつもながら素敵な仕上がりになっています。
ポケットサイズになる前に、綺麗な製本版を手にとってみてください。
全体に秀逸なカラクリも仕込まれていて、いつもながら素敵な仕上がりになっています。
ポケットサイズになる前に、綺麗な製本版を手にとってみてください。
2019年1月16日に日本でレビュー済み
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シリーズ自体ホラーはこの本を読んだら他の本が読めないくらいハマります。
今回もほんとに怖かったです。
今回もほんとに怖かったです。
2017年11月16日に日本でレビュー済み
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相変わらず、面白いけど、又闘って大丈夫なんでしょうか?
身体を大事にして下さい
身体を大事にして下さい
2017年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
郷内さんの短編ホラーは、ほんのり怖くてとても好きです。
ただ、今作のオチは「???」でしたが。。。
ただ、今作のオチは「???」でしたが。。。
2017年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初、たわいのない話が続くのでどうかと思いましたが、読み進めるにつれ、怖くなって充分楽しめました。やっぱり、この作者は短編の方が向いてるかなと。中編、長編はどうも実話ぽくなくなっちゃうようで。最後のシーンはちょっとラノベくさかったかな。